機械式の信号機・転てつてこについて:

てこは、信号用と転てつ用(転てつ器に関連する装置も含む)があります。
信号てこは、腕木式信号機・機械単灯形信号機等の機械信号機に使用され、閉塞併合てこにも同形態のてこが使用されます。転てつてこは転てつ器を転換させるもので、これに関連して鎖錠装置やてつ査かん(デテクタバー) 専用のてこもあります。信号機用は鉄索(ワイヤー)で、転てつ用は主として鉄管(パイプ)で伝導されます。
信号てこと転てつてこの形態は連動装置の種類によって全く異なるものになります。一般的に、第1種機械・電気機連動装置の場合は、信号・転てつ・転てつ鎖錠等すべてのてこが信号所に集中されており、てこの形態も全て同一です。第2種機械連動装置の場合は一般的に、信号てこは集中(2箇所以上に分けて設けられていることもある)、転てつてこは転てつ器付近現場に設けられ、それぞれのてこは異なった形態をしていますが、例外もあります。

第2種機械連動装置
信号てこ(1条鉄索式)
腕木式信号機を主とする1条鉄索式機械信号機のてこです。てこを倒すと、てこ下部のドラムが回り(90°)鉄索が巻かれます。鉄索が巻かれた状態(てこを倒した状態)が反位、戻った状態が定位です。この鉄索と信号機が結ばれ信号機の現示を操縦します。信号機と転てつ器の連鎖は転てつ器付近の第2種機械連動機によりますが、信号てこ相互間の連鎖の多くはてこ背面の鎖錠駒とロックバーによるてこ連鎖となっています。
第2種機械連動装置
信号てこ(2条鉄索式)
腕木式遠方信号機を主とする2条鉄索式機械信号機のてこです。1条鉄索式てことはてこ台の形態が全く異なります。
てこを倒すと、てこ下部のドラムが回り(90°)2条の鉄索が引き帰りします。てこを倒した状態が反位、戻った状態が定位です。この鉄索と信号機が結ばれ信号機の現示を操縦します。信号機と転てつ器の連鎖は転てつ器付近の第2種機械連動機によりますが、信号てこ相互間の連鎖の多くはてこ背面の鎖錠駒とロックバーによるてこ連鎖となっています。
※最左のてこ
第2種機械連動装置
信号てこ(電気鎖錠器)

「第2種機械連動装置 における信号てこ」と機能的に同じですが、背面に電気鎖錠器が付いています。てこの定位・反位によって電気鎖錠器の構成回路が変わり、電気的に他のてこと連鎖させ、誤った扱いが出来ないようになっています。てこ手前に踏釦があります。主に機械信号機の出発に設けられます。
※中央2本のてこ

第2種機械連動装置
閉塞併合てこ
夜間等の中間停車場で列車交換等がない場合、要員合理化のため複数の閉塞区間を1つの閉塞区間にし、中間停車場を閉鎖することを閉塞区間併合運転といいます。併合閉塞施行時に反位にするてこを閉塞併合てこといい、第2種機械連動装置の場合は、信号てこと同形態のてこが信号てこと並んで設置されます。このてこを反位にすることによって、進路となる信号機を反位に、転てつ器は進路構成状態に、ATS-S地上子を機能停止に、踏切を自動制御に、通票閉塞器電話回線を開放・直通状態に鎖錠します。
第2種機械連動装置
転てつてこ
第2種機械連動装置における、転てつ器転換用のてこです。転てつ器付近に設けられます。ひとつのてこで2以上の転てつ器を扱う2動(双動)、3動もあります。てこと転てつ器は鉄管で接続され、その間には必要に応じて各種のクランクが介します。
第2種機械・電気連動装置
転てつてこ(電気鎖錠器)
「第2種機械連動装置における転てつてこ」と同じですが、側面に電気鎖錠器が付きます。第2種機械連動装置・第2種電気連動装置等における転てつ器操縦に使用されます。第2種機械連動装置では信号てこ付属の電気鎖錠器と連鎖させます。第2種電気連動装置の場合は信号機が電気によるものなので、この電気鎖錠器と信号機を電気的に連鎖させて誤った扱いが出来ないようになっています。
第2種機械連動装置
集中された転てつてこ
一般的に従来の第2種機械連動装置では信号は本屋付近で、転てつ器は現場で扱うため労力を費やします。そのため鉄管を引き回して転てつてこを信号てこと集中させても、転てつ器からの距離が遠くなり操縦力がかかり、また鉄管の保守に費用がかかることなどから、鉄索で転てつ器を操縦する簡易鉄索式転換装置および簡易鉄索式特殊てこが考案され、1957年より1964年ころまでの間に新設されました。設置対象は閑散線区の単純な交換設備の停車場でした。その後の継電連動化や発条転てつ器(スプリングポイント)の進展、また新設期間も短かったため少数派の設備です。
※最左のてこ
第2種機械連動装置
集中された信号・転てつてこ
「第1種機械連動装置における信号・転てつ等のてこ」と同タイプのものが、まれに第2種機械連動装置でも使用されます。「第2種機械連動装置 における集中された転てつてこ」と同じく転てつてこと信号てこが集中される場合は、「第2種機械連動装置 における信号てこ」の項のてこ連鎖の代わりに第1種機械連動装置と同じもの(駒鎖錠)がてこ背面に設置されますが、あくまでも信号てこ相互の連鎖のみに使用され、信号機と転てつ器の連鎖は、転てつ器付近の第2種機械連動機で行われます。
第2種機械連動装置
集中された転てつてこ
「第2種機械連動装置における集中された信号・転てつてこ」と同じように転てつてこが集中されている場合で、ここではてこ相互の連鎖は行われません。
第1種機械連動装置
信号・転てつ等のてこ
第1種機械・電気機連動装置のてこで、機械信号機、転てつ器、鎖錠装置、てつ査かんの操縦用です。ラッチ、ロッカーにより定位、反位で固定され、背面に第1種機械・電気機連動装置が設けられます。電気鎖錠器が設置されているものもあります。主に信号所建屋の2階に設置され、信号機は鉄索で、転てつ器等は鉄管で階下に降り、地上を這います。鉄管には必要に応じて各種クランクが設けられます。